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  第4回 「手紙・宏先生へ」 幸田冬洸  
第4回目は埼玉県支部で支部長をご経験され、現在は県委員の幸田冬洸先生に
勅使河原宏先生あての手紙を特別に書いていただきました。
宏先生の思い出と幸田先生の草月と創造へのおもいがより強く伝わるよう、
今回は自筆のまま掲載いたします。
手紙・宏先生へ 幸田冬洸 サマーセミナーを、かって、夏季特別高等講習と呼んでいた頃のことです。蒼風先生がとつぜん体調を崩されて、急きょ、宏先生がピンチヒッターに立たれたことがありました。その時のご講義の中で、先生は「発表することは恥をかくことである。恥を恐れていたら何も出来ない」とおっしゃいました。私はその言葉を聞いた時、首すじがスーッと伸びて、両肩が軽くなったのをハッキリ覚えています。
それまでは、家元研究会にしても、草月展出品にしても、両肩に重いものを積みあげて、息苦しいほど緊張してしまうのが常でした。ところが、それ以降は、真剣に取り組む姿勢を更に高めながらも、徐々に緊張もほぐれて、柔軟な思考で何事にも余裕を持って臨めるようになりました。また、先生は、私どもの視野を大いに広げて下さいました。これは、たぶん、私どもが勝手に引いた境界線だったと思うのですが。
先生は、その境界線をきれいさっぱり取り払って、いけばな以外のジャンルにも眼を向けさせて下さいました。おかげで私どもは日々、おどろきと、刺激に満ちた豊かな時間を過ごせるようになりました。当然、花を活ける楽しさも倍加して、今では使命感のようなものに突き上げられる毎日です。折りしも創流80周年。節目のこの一年。蒼風先生、霞先生、宏先生の理念を底流とした、茜家元の華やぎと力強さ漲るヤル気に、今や、草月全体が沸きに沸いております。
先生は、遥かなる旅に立たれて、お会いすることは不可能でも、先生が私どもに残して下さった、無形の、それていて、かけがえのない数々の宝ものは、先生の記憶と共に私どもの心の中で今も鮮やかに息づいております。先生は、ご自分の生きる場所を、先生を知るすべての人の心の中に移したのだと信じております。
このたび、思いがけず、先生にお手紙を差しあげるチャンスに恵まれました。感激ひとしおです。
草月会館教室にて 宏先生と幸田先生
草月会館教室にて
宏先生と幸田先生(右から3人目)
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草月会埼玉県支部